バイオ施設を考える


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カテゴリ:出来事( 4 )

   武田薬品公聴会「公述申出書」提出締切り速報


「公述申出書」提出期限の6月23日の当日受け付け番号から推測すると、公述申出は20人に迫る勢いか   


提出の一例   「意見とその理由  山影冬彦の場合」

Ⅰ.意見

日本の医薬品業界を代表する武田薬品が信用失墜を招来するほど杜撰な環境影響予測評価書案を作成したことを率直に恥じて、湘南工場跡地での新研究所建設を自主的に断念することを要請する。断念する意思がない場合には環境影響予測評価書案の全面的なやり直しを求める。

Ⅱ.理由の本文

 次の諸項目にわたり、選定如何から調査・予測・評価に到るまで、脱法的言い逃れや杜撰極まりない扱いが目立ち、とうてい環境影響評価の名に値しない状態であり、その惨状は住民に対する説明会や住民の意見書に対する見解書においても改められることがなかった。万一こんないい加減な環境影響予測評価書案を認めるならば、神奈川県環境影響評価条例の根幹を揺るがせ、将来に禍根を残す事態を招くとともに、新研究所の工事や稼働によって地域住民への多大な健康被害や地域文化の破壊が生ずると懸念されるから。

Ⅲ.理由の諸項目(項目の分類は「神奈川県環境影響評価技術指針」を参考にした)

①大気汚染  様々な有毒物質が発生する多数の実験室からの大量の強制排気(換気)を一切考慮に入れていない点で、杜撰。化学物質過敏症をどうしてくれる?

②水質汚濁  実験系排水を公共下水道につなげることを理由に水質汚濁の項目自体を選定しない点で、専横。武田薬品による垂れ流しによって湘南海岸が水俣化する恐れあり。

③土壌汚染  薬品工場跡地としての土壌汚染調査をごく一部でしか行わないまま、膨大な量の土砂を掘り起こし、周辺に埃をまき散らしつつ外部に持ち出すという点で、傍若無人。

④悪臭  煙と臭いの出る実験動物の火葬場を町中に設置するという点で、無神経。

⑤廃棄物・発生土  迂闊に廃棄できないP3系・RI系廃棄物の処理を委託業者任せにする点で、無責任。発生土については③で言及済み。

⑥水象  ②絡みで、目前に流れる柏尾川の調査も省く点で、いい加減。

⑦植物・ 動物・ 生態系  人体に付着して侵入する動物への警戒心を欠如した点で、、無防備。

⑧文化財  埋蔵文化財包蔵地直上での工事がないと偽って文化財を選定項目から外し、前非を悔いることなく再び十二天遺跡を踏みにじろうとする点で、悪辣。

⑨安全  年末年始・年度末・海の季節の渋滞期間を外した調査で工事中の渋滞予測値を操作し、既存建物の危険物倉庫まで基礎免震だと装おうとした点で、卑劣。

⑩有害化学物質の排出抑制措置  創薬研究開発のための諸実験に有害化学物質が必要不可欠だという常識を尻目に、有害化学物質の排出抑制措置を選定項目から外す点で、厚顔無恥。

⑪遺伝子汚染防止措置  大阪府茨木市彩都の並のバイオ規制を逃れて人口が密集する湘南にP3遺伝子組換実験室を造ろうという点で、狡猾。この狡猾が、バイオ施設に関する「実績」詐称と、安全なら敷地内に社宅を造って体で示せという住民要求に対する敷地内社宅「実績」隠しを生む。老人や子供と親しく接する女の目はこの狡猾を見逃さない。

⑫地震等の自然災害による二次災害の防止措置  電気なしには有毒微生物の漏洩を防げない構造なのに大規模震災時に非常用発電装置が機能する保障がない上に、大量の上水なしには有害化学物質の漏洩を防げない構造なのに断水対策が皆無という点で、お粗末。

⑬ヒートアイランド現象の緩和に寄与する措置  秘かに研究実験空間と位置づけつつ屋上緑化を口実に、遺伝子組換植物の栽培やかつての麻酔剤用ケシか大麻の復活栽培が懸念される点で、疑惑。

⑭その他  P3やRIの実験室等、危険が懸念される諸点については省いたチラシを配って説明会を催すというやり方は、詐欺的。説明会において神奈川県環境影響評価条例の流れを説明した折、公聴会を抹殺したのは、越権行為。こうした詐欺的越権行為は、武田薬品の地元住民軽視の体質を如実に物語る。



〔神奈川県の公聴会担当部署への要望〕

 以上の諸項目のうち、時間の許す範囲において②・③・⑤・⑧・⑩・⑪・⑫・⑬・⑭等を選んで重点的に公述する予定だが、各人の公述時間を10分程度とする制約はあまりにも短すぎる。公述人希望者が多くてとても各人に割り当てる時間に余裕がないならともかく、全体の設定時間と公述人希望者の数を考慮して時間に余裕がもてる状態ならば、各人の公述時間を10分程度とする制約を緩和するよう善処されたい。そうでないと、地域住民の声をつぶさに聞いて環境影響評価に反映させるという公聴会の存在意義を損なうことになるのではないか。

 
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by p3sisetu | 2008-06-23 16:02 | 出来事
   武田見解書縦覧開始・公聴会開催決定


見解書縦覧期間     5月23日(金)~6月23日(月)
                見解書の貸し出し制度あり

公聴会開催日時・場所 7月5日(土)午前10時~午後6時
                藤沢市村岡公民館ホール

公述人申出期限     提出書類必着にて6月23日(月)まで



上記の見解書・公聴会関連の詳しい情報は、神奈川県のページへ
http://www.pref.kanagawa.jp/press/0805/069/index.html
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by p3sisetu | 2008-05-23 20:45 | 出来事
   迷走する学習院のP3施設

「学習院大学自然科学研究棟(仮称) 近隣説明会」報告
5月11日(日)10:00~15:30 学習院輔仁会館西館 参加者約百人 
報告者・木村
  
 前回の説明会と同様、今回もまた会の冒頭、学習院側から、造る実験施設はP1レベルであり、P3レベルではない旨の打ち消し発言があった。今回は理学部教授の出席もあり、講義担当者としての、時間もかけての、安全性の強調があった。すなわち、予定している遺伝子組換実験はP1レベルのものであり、「人に感染して病原性を示すウィルス、細菌等を用いた実験はしません」から、安全である、地域住民に害を及ぼす恐れはないとして、安全性が強調された。
 
 他にいろいろ説明があって時間もだいぶ経過し、昼飯時もすぎていたから、この安全話に納得して帰った方もいたかもしれない。だが、この話には重大な見落としがある。

 「人に感染」することがないから「病原性を示す」こともないという意味で安全だとみなされていた「ウィルス、細菌」が、何らかのきっかけで突然「人に感染して病原性を示すウィルス、細菌」に変化してしまうのが、遺伝子の世界でみられる現象である。この現象は、近年の鳥インフルエンザウィルス騒ぎで記憶に新しい。

 この現象は、自然界における突然変異によっても起こるが、人為的な遺伝子組換によっても起こりうる。その場合の遺伝子組換は、ことの性質上、P1レベルのものである。なぜなら、P2やP3レベルはもともと安全でない「ウィルス、細菌等」を扱うからにほかならない。

 安全な「ウィルス、細菌等」を扱うP1レベルだから安全だという一見明快にみえる議論は、安全なものが危険なものに変化するという遺伝子界特有の現象への警戒心を欠く点において、もとより危険なものを扱う心構えが不可欠なP3施設の場合よりもかえってより危険とさえいえるのではないか。学習院理学部の諸教授によるP1レベルの安全性についての過度の強調には、この種の疑念を感じずにはいられない。こんなに警戒心のない人々が担当するのでは
P1レベルでも危ないと思わずにはいられない。

 だが、疑念はそれだけにはとどまらない。午前10時から始まって午後3時半までつづいた説明会の半ばをすぎた頃に、ある質疑応答を契機にして、造る実験施設についての説明に異変が起こった。それまでは、学習院は造る実験施設はP1レベルであり、P3レベルではないと説明していた。ところが、その実験施設には、安全を期するために、加圧滅菌装置としてのオートクレープと陰圧作業台としての安全キャビネットを設置すると説明を付加したのである。

病原体を「物理的に封じ込める」装置としてのオートクレープと安全キャビネットはP1レベルの実験室には設置を義務づけられてはいない。それらの設置が義務づけられているのは、P2レベルの実験室であり、この2つの装置がP2レベルの指標をなしてもいる。したがって、造る実験室として学習院が予定していたのは、P1レベルではなくてP2レベルだったということになる。

 こうして説明会の前半で強調された、造る実験施設はP1レベルであり、P3レベルではないから安全であるという説明が、もろくも崩れた。学習院はP2をP1と偽って説明していたのである。

 振りかえると、ことの発端は、造る実験室がP3施設だという情報を学習院側が住民に伝えて、住民の反発をかったことによる。反響の大きさに慌ててか、学習院は造る実験施設はP1レベルであり、P3レベルではないと訂正したのだが、そこにも偽情報を紛れ込ませていた。鎮静効果をねらってか、本当はP2なのにP1と偽って訂正した。この訂正は偽りだから、偽装である。こういう姑息な手を使うから、事態はよけいこじれることになる。

 このように偽情報にさらされたのでは、住民はたまったものではない。最初はP3だと驚ろかされて、次はP1だとサバをよまれて、じつはP2でしたとなった。しかし、本当にP2どまりなのだろうか。P3→P1→P2と振り回されただけに、本当はやはり最初のP3なのではないかという疑念は拭いがたい。

事実、それを疑わせる建物構造の情報がある。住民が実験棟の設計図の略図を見せてもらったところ、前室付きの実験室らしきものがいくつかあったという。学習院側の説明では、それらはP3実験室ではなく、か弱いノックアウトマウス飼育用等の工夫だそうだが、仮にそうだとしても、その前室付きの部屋にオートクレープと安全キャビネットを持ち込めば、基本的にはP3実験室の要件が整うことになる。要するにその気になりさえすれば、いつでもP3実験室に切り換えることができるように設計がなされているのは事実である。

 住民が学習院に疑いの眼を向けるのは当然だろう。学習院は説明会の資料に文字を大にして「P3施設は今後も決して保有しません。従って、P3レベルの実験は行いません」と記しているが、P3→P1→P2というふうに今まで何度もPXのXを変えてきたことから、これを信用しろというのが土台無理である。信用は、学習院という看板によってではなく、嘘をつかない、小細工をしない、誠実な姿勢・行為によってえられる。P3施設の迷走ぶりからみて、今の学習院は社会的信用を失っていると断じるほかない。

 それでも、学習院が質疑応答における説明不足・回答不足を認めて、再度説明会を開き、それまでは工事を強行しないという姿勢であれば、まだ住民からの信用の回復の機会があったかもしれない。しかし、学習院は自らその機会を断ち切った。説明会の終了と5月19日からの工事の着工とを宣言して、納得のいかない住民を残したまま席を立った。

 昼飯抜きの5時間半におよぶ質疑応答だったが、生活と生命にかかわる事柄だけに住民は真剣だった。終わった時にはさすがに空腹を覚えた。けれども、それはさわやかな空腹だった。目白の住民とは同じくP3施設に取り組む者としてこれからも交流を深めて行きたいと思う。
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by p3sisetu | 2008-05-12 11:34 | 出来事
   目白学習院の実験棟は本当にP3施設でないのか?

「学習院大学自然科学研究棟(仮称) 近隣説明会」報告
4月25日(金)18:30~21:50 学習院創立百周年記念会館3F小講堂
報告者・木村
  
 説明会の冒頭、学習院側から、造る実験施設はP1レベルであり、P3レベルではない旨の打ち消し発言があった。2月の住民への説明の折に担当者の一人がP1をP3と言いまちがえて伝えたのが発端となって、記者による取材をいくどか受けながらも、『アエラ 3月17日号』の「学習院の時代錯誤」記事にまで発展してしまったもので、掲載記事については現在訂正を要求しているところだという。
 同記事を読み、目白の住民に同情を寄せ、遠方の湘南から駆けつけた者としては、狐につままれたような話で、学習院さん、それはないでしょう、という感慨をもったが、冷静に戻って、学習院によるこうした打ち消し発言の意味するところを探ってみたい。

 学習院の打ち消し発言は真と嘘の二通りが考えられる。そのおのおのに分けて、意味するところを探る。
 <真の場合>
 P1とかP3というのは、遺伝子組換実験を行うバイオ施設の安全性のカナメとなるべき「物理的封じ込め」の度合をしめす用語である。いわば基本のイロハであって、これを1段階もとびこえる形でP1をP3と言いまちがえるとは、ずいぶんいい加減な話だ。その上、その言いまちがえを取材の過程で訂正できずに発表されてしまうとは、ずいぶん間抜けな話だ。
 いい加減で間抜けとは危機管理能力がないということであり、このような組織に、たとえP1レベルではあっても遺伝子組換実験を行わせてよいものだろうか。否である。
 たとえ重篤な病をひきおこす恐れのある病原体をあつかわないP1レベルではあっても、遺伝子組換実験を行うからには、新たな病原体を生みだしてしまう可能性は常に存在する。危機管理能力のない学習院にはあまりにも高度でありすぎる作業とみなさざるをえない。P1をP3と言いまちがえて地域住民に説明するようなテイタラクでは、P1レベルではあっても遺伝子組換実験を行う資格はない。
 <嘘の場合>
 上品な学習院が悪辣非道の狡猾漢となって、言語道断だが、大いにありうる。第一に、学習院にはその動機がある。地域住民から反発をかい、雑誌にも取り上げられて、テイサイがわるいから、言いまちがえたことにして、鎮静化を図ろうというものとして。第二に、建設当初はP1施設でも後からたやすくP3施設に改造してしまう業務が医療機器メーカーによって提供されているから、これを利用する手もある。
 嘘も方便ということもあるが、しかし、この場合の嘘は深刻である。嘘で始まれば、ただちに野放しな遺伝子組換や事故隠しにつながる。嘘で始まる遺伝子組換は、目白学習院発の一大バイオハザード事件を首都圏一円にもたらしかねない。これはなんとしてでも防止しなければならない。

 いずれにせよ、真の場合のP1施設であろうが、嘘の場合のP3施設であろうが、近隣の住民にとってはいい迷惑である。実験棟は近隣のマンションからわずか26mしか離れていないという。緩衝地帯として設けるべき間隔としては、ケタが二つもちがう。こんな目と鼻の先の至近距離にバイオ施設を建てられたのでは、住民は安心して暮らせまい。しかも、建てる学習院の正体が、いい加減で間抜けなのか、悪辣非道の狡猾漢なのか、いまだに判然としないだけに、不安はいっそう募るばかりだろう。
 説明会の当夜、18:30~20:30の予定時刻をはるかに過ぎても、参加した住民の発言はやまなかった。その熱した言葉の一句一句には、自分と家族の生活をまもりぬこうとする堅い決意が感じられた。鎌倉・藤沢と目白をつなぐ便利なJR湘南新宿ラインの終電間際の電車に揺られながら、説明会に参加して本当によかったと思った。次回の説明会にも万難を排してぜひ参加したい。
 
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by p3sisetu | 2008-04-27 11:38 | 出来事