バイオ施設を考える


by p3sisetu
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環境影響評価審査会傍聴報告

環境影響評価審査会傍聴報告

7月9日開催  それは三戸地区発生土処分場への関心を喚起するものだった。   

 7月9日の審査会では武田薬品の件は、分厚い資料は出たものの、実質審議をせずにわずか15分程度で終わってしまった。次回に7月5日の公聴会の報告を予定し、そこに審議を集中するつもりらしい。

せっかく傍聴したのに期待外れだったが、收穫もあった。武田薬品新研究所の件の代わりに、京浜急行が進めている三浦市三戸地区発生土処分場建設事業の件をじっくり聴くことができた。

三戸の件は武田の件よりは半年前からアセスの手続きを開始したものだが、当地特有の生態系をどのように保全するかでなかなか難しい面があって(「生命の星・地球博物館」学芸員・瀬能宏論文「初声町三戸地区の谷戸の重要性」を参照)、武田の場合のようにとんとん拍子には手続きが運ばなかった。手続き上まだ「意見書」の受け付けの段階だから、半年後から開始の武田に追い抜かれて、さらに半年弱の差をつけられた格好になっている。とはいえ、両者はほぼ同期に建設計画が練られたと見て間違いない。

この同期ということには大いに注目すべきかと思う。一方の武田は、一事業体が出す量としては膨大な量(20数万立方メートル)の発生土を外部に搬出する計画を立てている。他方の三戸は今後7年間にわたり220万立方メートルの発生土を受け入れる施設として建設されようとしている。ちょうど辻褄が合う。そこで、想像をたくましくした。

武田新研究所建設問題はさまざまな問題を抱える。とりわけ「土壌汚染」については、その調査をろくにしないで膨大な量の発生土をどこに持ち出そうとするのか、その受け入れ先が見つからないだろうと思っていたのだが、あった。三戸である。京急作成の三戸に関する「環境影響予測評価書案」を借りて覗き見したところ、案の定「土壌汚染」の項目が選定されていなかった。発生土処分場建設のアセスにおいて「土壌汚染」の項目を選定しないとは、呆れ返った話で、受け入れる発生土の汚染状況を調査しないということにほかならない。武田からの無調査発生土は三戸においてフリーパスで受け入れられる計画が練られていると見て間違いない。あまりにも辻褄が合いすぎる。

武田も京急もアセスに応じると見せかけて、その上手い抜け道を考えついたものである。もちろん、この抜け道は私企業だけでは難しい。県や市の役人による指導~黙認があってはじめて成立するものだろう。

 本拠地大阪に土壌汚染の「実績」例があるように、薬品製造工場として40年以上にわたって稼働してきた跡地からでる武田の発生土はさまざまな有毒物質によって汚染されているに違いない。そういうヤバイものであったとしても、三戸の谷間の一番奥底に埋め込んでその上を汚染のない発生土で覆ってしまえば、バレることはないと官民一体で知恵を絞って考えたものと推測される。

しかも、形の上ではアセスの手続きを踏んでいる。だから環境保全上は安心だと人心に訴えることもできる。アセスを隠れ蓑に使った実に巧妙な手口である。

この巧妙な手口にはひっかかるまい。三戸地区発生土処分場建設事業についての京急による「環境影響予測評価書案」に対しては、「土壌汚染」の項目を必ず選定して、現況のみならず搬入されてくる発生土の汚染状況をも調査するようにという内容の「意見書」を提出することにしたい。

このような「意見書」を審査会がどう受けとめるか、審査会の見識が問われている。傍聴を重ねて、見守りたい。

 なお、三戸地区発生土処分場建設事業についての京急による「環境影響予測評価書案」に対する「意見書」は、その提出期限が7月17日(木)必着という形で、迫っている。前掲の瀬能宏論文「初声町三戸地区の谷戸の重要性」を参照されるか、または、この拙文を読まれるかして、思いを同じくされる方がいれば、「意見書」の提出を呼びかけたい。「意見書」の数は一通でも多い方が、効果があると考える。なお、「意見書」の様式については、必要事項さえ記されていればよいので、例えばハガキにて提出することも可能。

http://www.pref.kanagawa.jp/press/0806/004/index.html を参照のこと。

(by木村)
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by p3sisetu | 2008-07-10 18:12 | 情報